ブログで副業を始めようとすると、最初にぶつかるのが「どのプラットフォームで書くか」という問題だ。
WordPress、note、Substack。この3つの名前は必ず候補に挙がる。検索すれば「WordPress一択」と言う人もいれば「noteが最強」と言う人もいて、正直どれを信じていいか分からないと思う。
結論から先に言うと、3つのうちどれが正解かは「あなたが何で稼ぎたいか」によって変わる。アフィリエイト中心ならWordPress、有料記事で稼ぐならnote、ニュースレター課金ならSubstack。万能なプラットフォームは存在しない。
自分は3つとも実際に使ったことがある。WordPressでアフィリエイトブログを2年運営し、noteで有料記事を30本以上出し、Substackで英語圏向けのニュースレターを半年やった。その経験をもとに、収益化の観点から3つを比較していく。
3つのプラットフォームの基本情報
それぞれの特徴を押さえる
まず、3つのプラットフォームの基本的な立ち位置を整理しよう。
WordPressはオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)で、世界のWebサイトの43%以上がWordPressで作られている。自分でサーバーを借りて、ドメインを取得して、テーマやプラグインでカスタマイズする。自由度は最高だが、初期設定や管理に手間がかかる。
noteは日本発のコンテンツプラットフォームで、2026年時点の月間アクティブユーザーは6,300万人以上。アカウントを作れば5分で記事が書ける手軽さが魅力で、有料記事の販売機能が標準で備わっている。
Substackは米国発のニュースレタープラットフォームで、2025年から日本語対応が本格化した。メールアドレスを登録した読者に記事を直接届けるモデルで、有料ニュースレター(月額課金)で稼ぐ仕組みだ。
この3つ、似ているようで全く違う。次のセクションで項目別に比較していく。
徹底比較表:収益化に関わる全項目
ブログ収益化に直結する項目を一覧で比較する。
| 比較項目 | WordPress | note | Substack |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 月1,000〜1,500円(サーバー+ドメイン) | 無料(プレミアムは月500円) | 無料 |
| 収益化手段 | アフィリエイト、広告、自社商品、有料コンテンツ | 有料記事、有料マガジン、サポート | 有料ニュースレター(月額課金) |
| アフィリエイト | 自由に掲載可能 | 制限あり(直リンクは可、ASPによる) | 原則非推奨(ポリシー上) |
| プラットフォーム手数料 | なし | 売上の10〜20%(決済手数料含む) | 売上の10%(Stripe手数料別途2.9%+30円) |
| SEO(検索流入) | 強い(自由にカスタマイズ可能) | 中程度(ドメインパワーは強いが制約あり) | 弱い(検索向きの設計ではない) |
| デザインの自由度 | 非常に高い(テーマ、プラグインで無限) | 低い(テンプレート固定) | 低い(シンプルなレイアウトのみ) |
| 技術的な難易度 | 中〜高(サーバー設定、SSL、プラグイン管理) | 低い(アカウント作成のみ) | 低い(アカウント作成のみ) |
| 読者との関係性 | 弱い(自分で集客が必要) | 中程度(プラットフォーム内のフォロワー) | 強い(メール直接配信) |
| データの所有権 | 完全に自分のもの | プラットフォーム依存 | メールリストはエクスポート可能 |
| サービス終了リスク | 自分のサーバーなのでゼロ | プラットフォーム依存 | プラットフォーム依存 |
この表だけで判断するのは難しいと思うので、特に重要な項目を掘り下げていく。
SEO(検索流入)で比較する
WordPressがSEO最強な理由
検索からの流入を重視するなら、WordPressが圧倒的に有利だ。理由は3つある。
1. SEO系プラグインが使える
Yoast SEOやRank Mathといったプラグインを入れれば、タイトルタグ、メタディスクリプション、構造化データなどを細かく設定できる。noteやSubstackではこういった細かいSEO設定はできない。
2. サイト構造を自由に設計できる
カテゴリ、タグ、パンくずリスト、内部リンク構造など、SEOに重要なサイト設計を自分でコントロールできる。noteは基本的にフラットな構造で、記事同士の関連付けが弱い。
3. 表示速度を最適化できる
画像圧縮、キャッシュ、CDNなどで表示速度を高速化できる。Googleは表示速度をランキング要因にしているので、これは地味だが重要だ。
ただし、noteにもSEOの強みがある。noteのドメイン(note.com)自体のドメインパワーが非常に強いので、WordPressの新規ドメインよりもnoteの記事のほうが早く検索上位に表示されることがある。特に初期段階では、noteのドメインパワーの恩恵は大きい。
自分の経験だと、同じキーワードで書いた記事がWordPress(開設3ヶ月目)では30位だったのに、noteでは8位に表示されたことがある。WordPressが逆転したのは6ヶ月後だった。短期で結果を出したいならnoteのドメインパワーを借りる手もある、というのが正直な感想だ。
Substackは検索向きではない
Substackはニュースレターに特化したプラットフォームなので、そもそもSEOを重視した設計になっていない。Googleにインデックスされる記事もあるが、検索流入を主軸にするのは厳しい。
Substackの強みは「検索」ではなく「メール」だ。読者がメールアドレスを登録してくれれば、新しい記事を書くたびにメールが届く。プラットフォームのアルゴリズムに左右されない、直接的な読者との関係性がSubstackの最大の武器だ。
収益化手段で比較する
アフィリエイトで稼ぐならWordPress一択
アフィリエイトで月5万円、月10万円を目指すなら、正直WordPressしか選択肢がない。
noteは利用規約でアフィリエイトリンクの掲載に一定の制限がある。完全に禁止されているわけではないが、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)によっては規約違反になるケースもある。Substackに至っては、アフィリエイト中心のコンテンツはプラットフォームの趣旨と合わない。
WordPressなら、A8.net、もしもアフィリエイト、Amazonアソシエイト、バリューコマースなど、あらゆるASPのリンクを自由に貼れる。Google AdSenseも設置できる。収益化の選択肢が最も多いのがWordPressの最大の強みだ。
有料コンテンツで稼ぐならnote
noteの最大の強みは、有料記事の販売機能がプラットフォームに統合されていることだ。100円から50,000円まで自由に価格を設定でき、読者はnoteのアカウントがあればワンクリックで購入できる。
この「購入の手軽さ」がnoteの売上を支えている。WordPressで有料記事を販売しようとすると、決済システムの導入やプラグインの設定が必要で、技術的なハードルが上がる。
自分がnoteで出している有料記事は1本1,500円で、月に15〜20本売れている。月間で2万2,000〜3万円の収益だ。手数料を引くと1万8,000〜2万5,000円。決して大きな金額ではないが、一度書いた記事が毎月売れ続けるのは精神的に楽だ。
サブスクで稼ぐならSubstack
Substackの収益モデルは「月額課金のニュースレター」だ。無料の記事で読者を集めて、有料のプレミアムコンテンツで課金する。月額500円のサブスクに100人が登録すれば月5万円。200人なら月10万円。
この「固定収入」がSubstackの最大の魅力だ。アフィリエイトは検索順位の変動で収益がブレるし、noteの有料記事も月によって販売数にムラがある。でもサブスクは解約されない限り毎月同じ金額が入ってくる。
ただし、日本語のSubstackはまだ市場が小さい。英語圏ではSubstackで月100万円以上稼ぐ人がゴロゴロいるが、日本語で同じ規模を達成するのは2026年時点ではまだ難しい。日本での月額課金コンテンツはnoteの定期購読マガジンのほうが馴染みがあるのが現実だ。
初期費用とランニングコストで比較する
WordPressは月1,000〜1,500円かかる
WordPressを始めるのに必要な費用を整理する。
- レンタルサーバー: 月700〜1,200円(ConoHa WING、エックスサーバーなど)
- 独自ドメイン: 年1,000〜2,000円(サーバー契約特典で無料になることも)
- WordPressテーマ: 無料〜17,600円(Cocoon無料、SWELL 17,600円)
初年度の費用は1万〜3万円程度。月に換算すると1,000〜2,500円。副業の投資としては十分にペイできる金額だが、noteやSubstackが無料で始められることを考えると、「まだ稼げるか分からないのにお金をかけたくない」という気持ちも分かる。
noteは基本無料
noteは無料で始められる。プレミアム会員(月500円)に登録すると、予約投稿やAmazonウィジェットなどの追加機能が使えるが、収益化に必須ではない。まずは無料で十分だ。
Substackも無料
Substackも完全無料で始められる。有料ニュースレターを設定した場合のみ、売上の10%が手数料として引かれる。無料ニュースレターだけなら一切費用はかからない。
実際に使って感じたリアルな感想
WordPressの正直な感想
WordPressは自由度が高い反面、「やることが多い」。プラグインの更新、セキュリティ対策、バックアップ、サーバーの管理。記事を書く以外の作業に意外と時間を取られる。
特に最初の1ヶ月は、WordPressのセットアップだけで疲れる。テーマの選定、プラグインの導入、パーマリンクの設定、Googleアナリティクスの連携……記事を1本も書かないうちに燃え尽きる人すらいる。
でも、その初期投資を乗り越えると、あとはどんどん楽になる。アフィリエイトで月10万円以上を目指すなら、最終的にはWordPressに行き着くと思う。
noteの正直な感想
noteの最大の良さは「書くことだけに集中できる」ことだ。エディタがシンプルで、余計な設定がない。5分でアカウントを作って、すぐに記事を書ける。
ただし、noteのSEOは「ドメインパワー頼み」の部分が大きい。自分でコントロールできる要素が少ないので、note側のアルゴリズム変更やポリシー変更の影響をモロに受ける。2025年に一度、noteの検索順位が全体的に下がったことがあって、そのときは月間PVが4割減少した。プラットフォームに依存するリスクは常にある。
Substackの正直な感想
Substackは「ファンとの距離が近い」プラットフォームだ。メールで直接つながるので、コメントのやり取りも密になるし、読者のロイヤリティが高い。
ただ、日本語圏のSubstackユーザーはまだ少ない。読者を集めるのに時間がかかるし、日本ではメルマガ文化がまだSubstackに移行しきっていない。2026年時点では「将来に期待」という段階だと感じている。それでもあなたが英語で発信できるなら、Substackのポテンシャルは計り知れない。
結局どれを選べばいいのか
目的別の推奨プラットフォーム
長々と比較してきたが、最終的な結論はこうだ。
アフィリエイトで月5万円以上を目指す人 → WordPress
初期投資と学習コストはかかるが、収益化の選択肢が最も多い。長期的に見ればWordPressが一番稼げるポテンシャルを持っている。
有料コンテンツ販売で月1〜3万円を目指す人 → note
自分の専門知識や経験を有料記事として販売したいなら、noteが最適。初期費用ゼロで始められて、集客もプラットフォームが一部サポートしてくれる。
固定読者を作ってサブスクで安定収入を得たい人 → Substack
すでにSNSなどでファンがいる人、専門性の高い情報を定期的に発信できる人はSubstackが向いている。
迷っている人 → noteから始めてWordPressに移行
一番現実的なのは、まずnoteで書くことに慣れて、アフィリエイトで本格的に稼ぎたくなったらWordPressを開設するパターンだ。noteで書いた記事はWordPressにリライトして移せるし、noteの記事からWordPressに読者を誘導することもできる。
複数プラットフォームの併用もアリ
実は、1つに絞る必要はない。自分は現在、WordPressでアフィリエイトブログを運営しながら、noteで有料記事を出している。WordPressで集客して、noteで有料コンテンツを販売するという二刀流だ。
月間の収益内訳は、WordPress(アフィリエイト)が4万2,000円、note(有料記事)が2万3,000円。合計で月6万5,000円。どちらか一方だけだと、ここまでの収益にはならなかったと思う。
プラットフォームは「どれか一つを選ぶ」ものではなく、「どう組み合わせるか」で考えたほうが、収益を最大化できる。あなたの目標金額とスキルに合わせて、最適な組み合わせを見つけてみてほしい。
まとめ:正解は一つではない
WordPress、note、Substackのどれが「最強」かという議論に正解はない。大事なのは、自分の目的に合ったプラットフォームを選ぶことと、選んだら最低半年は続けることだ。
プラットフォーム選びで悩みすぎて記事を1本も書けないよりも、とりあえず始めて走りながら考えるほうがいい。後からいくらでも乗り換えられるし、併用だってできる。まずは1記事書いてみるところから始めよう。





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